【ポケモンSV S23 】 ペリイダイカバルドン雨サイクル【最高2040付近、最終1971】

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【はじめに】

皆さんは雨イダイトウといえばこんなことをイメージしないだろうか。「相手に切り返されて負ける」「ミミッキュで止まる」「選出や動きが読まれやすい」「気づいたら珠ダメや反動で相手の圏内になっている」「天候を変えられるとしんどい」「ぺリッパーが数値不足」etc…。

これらの弱みは全て雨イダイトウが「初手ステロ巻き+2番手ぺリッパー+ラス1イダイトウ」という一方通行の展開構築の構造をしていることに原因がある。お墓参りという技の性質上、ラス1にイダイトウを残しステロと8ターンの雨を合わせて全抜きを目指すことが最もイダイトウを強く使う方法であると。__果たしてそうだろうか。

 

 

-------気づき-------

鬼滅の刃 第150話 「気づき」
水柱 冨岡義勇



 

ここで従来の雨パを思い出して欲しい。トノグドラハッサム、トノラグツルギ、ペリラグナットペリカメナット etc…。これらは全てサイクル構築である。序盤から雨エースによる水技の高火力を押し付けつつ、打ち負ける相手には相性補完の優れた裏に交代し、最終的に雨エースでスイープするという強力な動きを持っている。

そしてこの動きはもちろんイダイトウでも可能なはずだ。イダイトウは耐久こそ高くないものの、A種族値112のウェーブタックルという過去の雨エースと比べて非常に高い火力を持っている。更には今作では水テラスの存在により、鉢巻と合わせれば多くのポケモンを上から縛ることができる。火力は水技で十分であることが多く、お墓参りを強く使う必要がないため、従来の雨パのように序盤からイダイトウを繰り出す、サイクルでの運用が可能ということだ。またサイクル運用すればペリッパーの雨を再展開することも容易であり、湿った岩以外のアイテムを持たせることができ、ペリッパーの性能の低さを補うことができる。

 

以上のように、ペリイダイはサイクル運用により従来の弱みを解決でき、隙の少ない強力な並びとなる。

 

 

【構築経緯】

鉢巻水テラスイダイトウが多くのポケモンを縛ることが出来ると気付いた。火力は水技で足りておりお墓参りを打つ必要が無いため、従来の雨+イダイトウのような対面的な動かし方ではなく、サイクルによる安定した運用が出来ると考えた。技が縛られる鉢巻の弱みもサイクルで扱えば気にならない。

雨要因のぺリッパーは、サイクルで動かせば2回以上雨降らしを発動でき、湿った岩を採用する必要が無いため、対面性能や崩し性能に優れたHC眼鏡で採用した。

雨とサイクルを組む相性の良いポケモンとして、特性の砂起こしにより雨ターンを気にする必要が無いHBDカバルドンを採用した。ペリイダイが一体倒した後のクッションになり、またペリイダイで厳しいブリジュラスやミミッキュに安定して後投げが出来る点を評価した。

上記ぺリッパー+イダイトウ+カバルドンでほぼ全ての環境の構築に対応出来た。

実際お試し期間として前期練習をしたところレート2000を達成し、手応えを感じた。

前期記事

 

以下3体はあまり納得しておらずもっと適したポケモンがいるかもしれない。

・HAスカーフマスカーニャ…裏選出の初手および終盤の詰めとしての性能を評価して採用。雨選出でカバルドンが出せない時に代わりに出すこともある。

・HDサーフゴー…裏選出で特殊受けとして、ガチグマやブリジュラス、イエニューラに強い点やカバマスカとの相性を評価して採用。

・HBブリジュラス…雨選出で相性が良い及び見せ合いでの圧力を評価して採用。

 

【コンセプト】

サイクルによる柔軟な動きでイダイトウを通す

 

【個別解説】

・ぺリッパー 

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【調整意図】

対面性能、崩し性能の最も高いHC特化

H:初手でワンパンされたくないので特化

ガチグマのシルク+ノマテラ+ブラッドムーンをテラス後87.5%で耐え

C…受け回しへのダメージを考えて特化

S:60族やガチグマを抜く可能性を上げる

【テラス】

ガチグマ、アローラキュウコン、ドラゴン意識の鋼

【解説】

雨選出の初手として出す、構築のMVP。パルデアサンダー。ブリジュラス以外のほぼ全て初手に対してイダイトウと合わせて打ち勝つことが出来る(後述)。

蜻蛉を打てればどんな型でも良いと思いきや、HC眼鏡なら対面性能が高く、またカバの欠伸と合わせた耐久ポケモンの処理、ヘイラッシャやキョジオーンへの崩しが出来る。湿った岩ではなく眼鏡を持たせられるのも、雨をサイクルで使う理由の一つである。

眼鏡の火力はウェザーボールがガチグマのノマテラブラッドムーンより少し弱い程度、暴風がガチグマのノマテラハイパーボイスより少し強い程度と言えば伝わるだろうか。この火力を連発でき、かつ暴風なら混乱による回復技の妨害も見込めるのが強力であった。

波乗りは後投げ安定だと思い込んでいるキュウコンバンギラスカバルドンに対して打てる他、グライオンに対しても起点にならず、眼鏡なら採用しない理由がないほど強力だった。

 

参考与ダメージ

・ウェザーボール…H振りガチグマに218.1%〜

ガブリアスに106.5%〜

HDポリゴン2に45.5%〜53.9%(43.7%の乱数2発)

・暴風…H振りアシレーヌに58.2%〜69.5%

H振りヘイラッシャに68.8%〜80.9%

・雨無し波乗り…H振りアローラキュウコンに56.6%〜67.2%

 

・イダイトウ

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【調整意図】

A:縛り範囲を最大にするため意地A特化 

S:適応力含めたイダイトウミラー意識でS特化

H:ウェーブタックルのダメージ意識で余りはH

【テラス】

縛り範囲を最大にする水

【解説】

構築のMVP2。過去のすいすいアタッカーとは比べ物にならない火力を持ち、鉢巻水テラスウェーブタックルはサザンドラ程度ならワンパンする。鉢巻は水技の火力の底上げは勿論だが、命の玉と異なりダメージを受けないため、最低限の耐久を保持しながら試合を進めることが出来た。アクアブレイクの採用も耐久を保持する意図があり、反動でイダイトウを倒そうとしてくる相手の計画を壊すことが出来た。

最終日にお墓参りをクイックターンに変更しようと血迷ったが、一戦目からお墓参りが無いせいでドラパルトを落とせずに負けたため速攻で戻した(照)。

レギュHはウーラオスがいないため環境に水半減テラスがほぼいないのも追い風だったと思う。

 

 

参考与ダメージ:

・雨下テラスウェーブタックル…サザンドラに99.4%〜117.3%

HBアーマーガアに104.3%〜122.9%

・雨下テラス無しウェーブタックル≒雨下テラスアクアブレイク…マスカーニャ、H振りコノヨザル、H振りサーフゴーをワンパン

・雨下ウェーブタックル+雨下水テラスウェーブタックル…H振りカイリューに110%~

・雨下テラス無しアクアジェットミミッキュに71.5%〜83.8%

 

カバルドン

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【調整意図】

有象無象を相手に出来るHBD振り

HD…ブリジュラスのC+1流星群を、控えめなら75%で耐え、臆病なら確定耐え

C振りキュウコンの吹雪+鋼テラス後吹雪を大体耐え

B…なるべく高く 11n

【テラス】

ブリジュラス、キュウコン、鉢巻ドラゴン、ミミッキュ意識の鋼テラス

【解説】

構築のMVP3。雨選出でも裏選出でも構築の要なため選出率はほぼ100%。

雨選出では相手のブリジュラスが厳しいと思っていたが、エレクトロビームに対してあと投げ→鋼テラス地震により、イダイトウ圏内にしつつ以降カバルドンであと投げを可能にする動きで楽に対処できた。HBブリジュラスも欠伸で寝かせた後ぺリッパーで処理が可能。唯一眼鏡ブリジュラスだけは厳しいが、採用率が低いため割り切った。

技に関して怠けるは物理受けとして強力かつ多くの場面で安定択になる、受け回しやエルフーンに対してTODが出来る等強い点しか無かった。岩石封じは軽業発動のオオニューラをイダイトウが抜ける、龍舞カイリューに対して余裕が持てる、ラス1の飛行タイプで詰みにならない等、痒いところに手が届く良技だった。ステルスロックも欲しいがあまり撒く暇がなかった。

 

・マスカーニャ

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【調整意図】

S:スカーフサーフゴー抜き、スカトリ後ブリジュラス抜き

HB:キノガッサマッハパンチを93.7%で耐え

HD:サーフゴーのゴールドラッシュ確定耐え、控えめブリジュラスの流星群を93.7%で耐え

BD:ダウンロード対策

A:なるべく高く

【テラス】

カイリュー意識の鋼

【解説】

初手の様子見、トリックでの誤魔化し、優秀な耐性によるサイクル加入、終盤の詰め、カバルドンとの相性の良さなど、裏選出で高い性能を持っていた。テラスはキノガッサ意識のゴーストと悩んだが、母数を考えて幅広い対面に有効的な鋼にした。耐性が優秀なためペリイダイと一緒に選出することもある。

 

・ブリジュラス

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【調整意図】

クッション性能重視でHB特化

【テラス】

イエッサンにアドバンテージが取れる悪

【解説】

構築の逆MVP1。雨選出の裏として採用したが、カバルドンが強すぎたためほとんど出さなかった。ペリッパー初手を読まれにくくするなど選出画面で仕事をしていたかもしれない。たまに出しても大体負けていたためもっと適した型がありそう。

 

・サーフゴー

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【調整意図】

HB…テラス後マスカーニャの鉢巻悪テラス叩き落とすを93.7%で耐え

HD…ガチグマ、ブリジュラス、アシレーヌに対応出来るようほぼ特化

S…準速ガチグマ抜き

C…余り

【テラス】

ガチグマ意識の飛行

【解説】

構築の逆MVP2。裏選出で出す。チョッキと異なり回復が出来るため試合中にプランを立てやすかった。ただ火力も素早さも無いため相手の鉢巻ポケモンに簡単にあと投げされてそのまま負けることが多かった。

 

【選出】

8割:初手ペリッパー+イダイトウ+カバルドン

1割:初手マスカーニャカバルドン+サーフゴー

1割:初手ペリッパー+イダイトウ+マスカーニャ

 

【相手の初手への立ち回り】

ペリイダイカバの強みはほぼ全ての初手に対して安定した立ち回りが出来る点にある。ぺリッパーを初手に置けば以下5パターンのいずれかで1匹も失わずに処理ができる。

・対面処理

・蜻蛉→イダイトウ

・暴風またはウェザボで削ってイダイトウ素引き

・暴風またはウェザボで襷まで削りカバ引き

・カバ引き

以下立ち回り例。

 

・ガチグマ:鋼テラスウェザーボールをする。チョッキや襷以外はテラスされてもワンパン可能。耐えられたらイダイトウ引きで処理する。

・ブリジュラス:カバ引きをする。ステロ型なら地震やゴツメ、ぺリッパーを絡めて処理。エレクトロビーマーならテラス地震もしくはテラスせず欠伸で流す。眼鏡は降参。

アシレーヌ:暴風を打ち、打ち勝てるならそのまま突破、無理ならイダイトウ引きで処理する。

ガブリアス:鉢巻をケアして鋼テラスウェザーボールで対面処理する。裏にキュウコンがいる場合はテラスを切らずに波乗りをする。

キュウコン:鋼テラスを切ってウェザーボールまたは波乗りをする。基本引かれるが鋼テラスをしたことで以降ぺリッパーの後投げが安定する。暴風はフリドラ等で突っ込まれた場合に耐えられて困るので打たない。

・セグレイブ:暴風→イダイトウ引きで処理。氷柱で怯んだら鋼テラスを切る。電気テラスは降参。

・コノヨザル:イダイトウ素引きからウェーブタックルまたはテラスアクアブレイクで処理。イダイトウはゴーストタイプなのでペリに撃たれやすい命懸けを無効にして無償突破できるためカモである。

サザンドラ:蜻蛉→イダイトウのテラスウェーブタックルで処理。眼鏡流星群や悪波怯みは降参だが流星群を打たれたことは無い。

・クエスパトラ:蜻蛉→イダイトウもしくはウェザーボール→カバ引きで処理。アクアジェットで倒す場合はテラスを切らないといけない点に注意。催眠は降参。

・オオニューラ:蜻蛉→イダイトウまたはカバ引き。裏にポリ2などの耐久ポケモンがいる場合はウェザボ。

・ソウブレイズ:ウェザボ→カバ引きもしくはカバ引き。蜻蛉→イダイトウはアクジェで拘ってしまう上にペリへのポルガイもイダイへの影打ちも痛いのでやりたくない。

エルレイド:蜻蛉→イダイトウで処理。

バンギラス:Sが負けている(=天候が雨である)場合は鋼テラスでウェザボor波乗り。Sが勝っている(=天候が砂である)場合は鋼テラス波乗り。

カバルドン:波乗りでワンパンして勝ち。天候を奪えばぺリッパーからの打点が無いという思い込みにつけ込む。

 

<困る初手>

カイリュー:鉢巻やチョッキならカバ引き、スケショなら蜻蛉→イダイトウが正解

・サーフゴー:蜻蛉返りを押すが、電気技持ちならテラスを切らないといけない

・マスカーニャ:蜻蛉→イダイトウをするが、スカーフで叩き落とすを打たれた場合が困る。ぺリッパーへのダメージで鉢巻かどうかは判断可能。

 

【キツいポケモン

・ヘイラッシャ

グライオン

キノガッサ

・マスカーニャ

カイリュー

 

【戦績】

最高112位、レート2040くらい

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最終356位、 レート1971

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8時間くらい2000付近をウロウロして最後連敗して終わりました。頭おかしなるで

 

【終わりに】

シーズン1以来に前期からランクマをしていました。結果は振るいませんでしたがペリイダイカバ以外の3体が最適ではなかったので、結果を残せなくても仕方ないなと感じました。ただペリイダイカバの基本選出は強くポテンシャルを感じたので、私の記事を機にサイクル雨の研究が進む事を切に願います。